国立研究開発法人 日本医療研究開発機構(以下、「AMED」)が公募していた「橋渡し研究プログラム 立博体育_立博app-官网6年度公募?preF」に、香川大学医学部附属病院 泌尿器?副腎?腎移植外科 田岡 利宜也 講師がマグミット製薬株式会社※1の協力のもと、橋渡し研究支援機関 岡山大学(以下、「岡山大学拠点」)を通じて提案した研究開発課題「根治切除不能腎細胞癌に対する希少糖D-アロースを用いた新規治療法の開発」が採択されました。※2

 根治切除不能(転移などで外科的に摘除できない病期)の腎細胞癌に対しては、分子標的薬や免疫チェックポイント阻害剤といった抗がん剤に加え、手術や放射線療法も組み合わせた治療が行われます。その治療成績は満足できるものではないため、新しい治療薬の開発が切望されています。香川大学は、「自然界に存在量が少ない単糖とその誘導体」と定義づけられる「希少糖」のすべての種類を生産できる世界唯一の研究機関であり、その医薬品としての開発を進めておりました。

 香川大学医学部附属病院 泌尿器?副腎?腎移植外科 田岡 利宜也 講師(研究代表者)と杉元 幹史 教授は、腎細胞癌が非常に多く糖を取り込むという特徴に着目し、「希少糖が高い糖代謝能を有する腎細胞癌に蓄積して抗癌効果に繋がる」との独創的仮説を立て、治療薬の開発プロジェクトを開始しました。そして、「希少糖の一種であるD-アロースの腎細胞癌への特異的な蓄積、そして動物モデルにおける抗腫瘍効果」を世界で初めて証明し、複数の特許を取得するに至っておりました。

 今回AMEDに採択された本開発プログラムは、立博体育_立博app-官网6年度から1年間のプロジェクトで、「腎細胞癌に対する希少糖D-アロースの医薬品製造販売承認」に向け、治験開始に必須な非臨床試験実施項目について独立行政法人医薬品医療機器総合機構(PMDA)と合意?確定させることなどを目的としています。一日も早くこの新規治療薬を腎細胞癌患者の元へ届けられるよう、地元企業であるマグミット製薬株式会社と共に、岡山大学拠点(プロジェクトマネージャー:菊池 崇 岡山大学病院 新医療研究開発センター シニアリサーチマネージャー)のサポートのもと、チーム一丸となって開発を進めてまいります。

本事業における支援制度の詳細については、下記を御参照下さい。
<AMED 橋渡し研究プログラム?preF>
https://www.amed.go.jp/koubo/16/01/1601B_00053.html

※1 セトラスホールディングス グループの医薬品事業を担う。瀬戸内海の海水に含まれる酸化マグネシウムを用いて医療用医薬品の酸化マグネシウム錠「マグミット?」を製造?販売。原料はグループ会社の協和化学工業で製造し、製剤化まですべて国内工場にて行う。医療用「マグミット?」は便秘治療薬の酸化マグネシウム製剤にて市場の約50%のシェアを有している。医療用医薬品製造において2 0 年以上培った技術を生かして2024年2月より一般用医薬品「マグミット?K」の販売を開始。

※2 出典:AMED採択情報一覧“立博体育_立博app-官网6年度「橋渡し研究プログラム」の採択課題について”
https://www.amed.go.jp/koubo/16/01/1601C_00053.html

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<研究に関すること>
香川大学医学部附属病院 泌尿器?副腎?腎移植外科
田岡 利宜也
TEL:087-891-2202
FAX:087-891-2203
E-mail:taoka.rikiya@kagawa-u.ac.jp

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TEL:087-891-2008? ??
FAX:087-891-2016
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岡山大学総務?企画部広報課
TEL:086-251-7292? ??
FAX:086-251-7294
E-mail:www-adm@adm.okayama-u.ac.jp

マグミット製薬株式会社 広報担当(セトラスホールディングス㈱広報室)
TEL:087-826-6606? ??
FAX:087-826-6616
E-mail:press@setolas.co.jp

<橋渡し研究支援に関すること>
岡山大学病院 新医療研究開発センター 橋渡し研究支援室
TEL:086-235-7019
E-mail:kenkyuu-seeds-hyouka@adm.okayama-u.ac.jp