トゥール市親善研修体験記
信頼性情報システム工学専攻1年 大岡稜
平成26年9月6日から2週間、高松市の姉妹都市トゥール市への青少年親善研修生派遣事業に参加しました。
私は、大学院で観光に関する研究を行っており、その土地の文化を観光客の方にいかに知っていただくかを日々考えていました。今回は、トゥール市の方々に高松市を知っていただくために、高松市内を自分の足でまわり、栗林公園、玉藻公園、屋島、うどんなどの動画を撮影し、高松を映像コンテンツで紹介するシステムを開発しました。トゥール市では、高校生、一般の方、市役所の方など、多くの方々の前で高松市を紹介する機会を与えて頂きましたが、どの方も興味を持って聞いて下さり、中には高松市に是非行ってみたいと言ってくださる方もおり、私の紹介で高松市に興味を持ってもらえたことがとても嬉しかったです。
バルザック高校の生徒達と
マルムティエ高校にて高松の紹介
小学生を対象とした習字?折り紙教室も行いました。習字クラスでは、まずお手本を私が書き、それを真似する形で書いてもらいました。どの子もとても興味を持ってくれて、自分の書いた作品を自慢していました。言葉は通じなくても、身振り手振りで習字を教えることがでました。体験教室が終わるときには、「ありがとう、またね」と日本語で言ってくれたのが印象的でした。
サントウルスール小学校での習字教室
ディドロ小学校の子どもたちと
トゥール市では10日間をホームステイで過ごし、様々な場所を見学しました。トゥール市は多くの古城が点在するロワール川の拠点となる街であり、いくつかの古城巡りも行いました。
シュノンソー城
貴婦人たちの城とも呼ばれ、様々な女性から愛されて作られたシュノンソー城は、城内の各部屋や庭園に女性らしさが現れているのが特徴的です。また、音声ガイドにはiPodが用いられ、音声だけでなく映像も流れるとのことで、このような観光アプローチは素晴らしいと感じました。
シュノンソー城の景観
ヴィランドリー城
ここは、城そのものよりも幾何学模様の庭園が有名なお城です。1906年にヨアキム?カルヴァロが城を買い取り、その際に庭園を造りました。この庭園は4つの正方形の庭園から作られており、それぞれに意味があります。さらに、様々な種類の野菜が育てられている菜園もあり、3年周期で植え替えられるそうです。
ヴィランドリー城の装飾的庭園
歴史的建造物が多く残る市内には、トラムと呼ばれる近代的な路面電車が走っており、歴史的な文化と近代文化の調和がとれた美しい街という印象を受けました。観光案内所のカウンターには、観光客の対応をする担当者が何人もおり、また、観光案内のパンフレットは様々な言語で用意されており、観光に対して力を注がれていると実感しました。
トゥール市のフランソワ?ラブレ大学を見学した際には、ルート案内やGPSを用いて人間の動きをデータ分析する研究を行っている先生方の話を聞くことができました。また、私自身が大学院で行っている、位置情報を用いた観光支援の研究についての説明をする機会も与えていただき、先生方から研究に対する質問やアドバイスをいただき、多くのアイデアを得ることができました。
フランソワ?ラブレ大学にて研究の説明を聞く
今回の研修で過ごした2週間は本当に充実しており、様々なことを経験し自分の成長に繋げることができたと感じています。この経験を今後の学習や研究に生かし、グローバルに活躍できるエンジニアになれるよう頑張りたいと思います。今回の研修でお世話になったすべての方々に心より感謝いたします。