香川大学女性研究者

NOMURA Mika

香川大学野村 美加NOMURA Mika

  • 香川大学農学部 植物科学領域 教授
  • 博士(農学)

略歴/愛知県生まれ。香川大学教育学部卒業。植物の神秘に興味を抱き、名古屋大学大学院農学研究科に進学、博士課程卒業後香川大学農学部に着任。2014 年2 月より教授。

趣味と研究の狭間で

最近の私の趣味は、料理をして美味しいものを食べることです。研究は料理をすることとよく似ています。私たちは大学でプロトコール(料理本のようなもの)を片手に薬品の重さを正確に測定して研究を行います。研究がうまくいかないと試薬を作り直したりアレンジします。予想通りの結果が出るととてもうれしいです。私は子どもの頃料理が苦手でしたが、研究が好きで料理も好きになりました。料理が好きな皆さん。是非とも研究の世界へ!料理が苦手な皆さん。面白い研究の世界があなたを待っています!

研究テーマ

植物と微生物の共生

マメ科植物は、根粒菌とよばれる土壌微生物と共生すると根に「根粒」という家を作ります。マメ科植物は根粒菌のために家を作るだけでなく、食べ物(光合成産物)も提供しています。その代わり、根粒菌は窒素化合物(アンモニア)を合成して植物に提供しています。根粒菌の恩返しです。サトウキビは根の細胞と細胞の間に様々な土壌微生物を住まわせています。そして土壌微生物による恩返しが行われます。皆さんは、和三盆の原料が香川県と徳島県県境のサトウキビであることを知っていますか? 私たちは香川県のサトウキビにどのような土壌微生物が住んでいるのか調べています。するとこれまでに報告がない新しい微生物がたくさん住んでいることが明らかになりました。サトウキビに住んでいる土壌微生物はアンモニアの他に何を恩返ししているのでしょうね。

写真:①マメ科植物の花 ②根粒 ③根粒中の根粒菌(赤色)④香川県のサトウキビ ⑤土壌と根に生息する細菌(色の違いは菌の種類(門)を示している)

研究領域

植物栄養学

キーワード
  • マメ科植物
  • 根粒菌
  • 共生
  • サトウキビ
  • 微生物