香川大学は2025年1月15日付で国立大学で初めて「フィッシング対策協議会」の関連団体として正式に加入しました。
これまで本学では、サイバー防犯ボランティア「SETOKU」を中心に、フィッシングサイトのテイクダウン活動や注意喚起ビデオの制作?発信を通じた広報啓発活動(SETOKUの活動内容の動画は以下QRコード参照)などのフィッシング対策活動を積極的に行ってきました。
こうした取り組みをさらに発展させるため、「フィッシング対策協議会」への参画を通じて連携を強化し、学術研究や実践活動を推進してまいります。
SETOKUの活動内容を動画でご紹介します。
学術研究WGへの参画
香川大学は今回の入会に伴い、同協議会の**学術研究WG(ワーキンググループ)**にも参画します。本学では、橋本正樹准教授(創造工学部 情報システム?セキュリティコース / 情報化推進統合拠点サイバーセキュリティセンター)を中心に、産官学連携によってフィッシングに関する研究を長年にわたり進めてきました。これまでの研究成果は国際的にも高く評価されています。
今後は、学術研究WGを通じて、「産官学」による研究活動をさらに加速させるとともに、その成果を協議会メンバーへ還元していく予定です。
フィッシング対策協議会「WG 活動」
学術研究WGの活動内容はこちら
主な研究成果
以下は、JC3(日本サイバー犯罪対策センター)、千葉県警、神奈川県警、トレンドマイクロとの共同研究による最近の成果の一部です。
?「偽ショッピングサイトへ誘導するSEOポイズニング攻撃に使われる『SEOマルウェア』間の関連性を分析」(トレンドマイクロ)
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?IEEE DSC 2024におけるBest Paper Awardの受賞
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?JP生きがい振興財団「警察研究論文?最優秀論文賞」の受賞
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今後の展望
香川大学では、2025年度から「情報コース」として再編される創造工学部 情報システム?セキュリティコースを中心に、情報セキュリティ分野で活躍する技術者の育成に取り組んでまいります。
また、「フィッシング対策協議会」の活動を通じて得られるフィッシングサイト情報を活用し、研究活動の深化を図るとともに、SETOKUによる「フィッシング報告」や「広報啓発活動」を通じて、サイバー空間を含む地域の安全?安心の実現に努めてまいります。
フィッシング対策協議会について
フィッシング対策協議会(Council of Anti-Phishing Japan)は2005年に、フィッシング詐欺をはじめとするオンライン犯罪の増加を予見し、関係者情報交換を行い、また被害状況に応じた対策を推進するという目的で発足しました。
(フィッシングサイト対策協議会パンフレットから抜粋)
フィッシング対策協議会のサイト
フィッシング対策協議会「メンバー」
フィッシング対策協議会メンバー一覧はこちら
一般財団法人 日本サイバー犯罪対策センター(JC3)について
(一財)日本サイバー犯罪対策センター(JC3)は、産業界、学術機関、法執行機関等、それぞれが持つサイバー空間の脅威への対処経験を集約?分析し、その結果を共有することで、サイバー空間全体を俯瞰し、サイバー犯罪等のサイバー空間の脅威の大本を特定?軽減?無効化することを目指す非営利団体です。
(JC3日本サイバー犯罪対策センターHPから抜粋)
日本サイバー犯罪対策センターのサイト
フィッシング対策協議会「WG 活動」の様子
IEEE DSC 2024の様子 橋本准教授 IEEE DSC 2024におけるBest Paper Awardの受賞
◇お問い合わせ先
香川大学 創造工学部
情報システム?セキュリティコース
橋本 正樹 hashimoto.masaki@kagawa-u.ac.jp
香川大学 情報化推進統合拠点
サイバーセキュリティセンター
後藤田 中 gotoda.naka@kagawa-u.ac.jp